忘れられない出逢い(第十話)

2015.9.25|恋愛小説

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『言いづらいんだけど・・・彼、彼女がいるんだって。
彼女っていうか婚約者らしいよ。
2週間くらい前に社内で発表になって部内でお祝いしたみたいだから、本当みたい。
私も知らなくて・・・ごめんね』

ああ、そういうことか・・・ショックというよりも理由が分かって良かったという気持ちの方が大きかったです。
こんな理由なのに、彼がなんでもなく元気であったことにホッとしてしまったんですよね。
お人良しを超えているのは分かっています。
普通だったら怒ってもいいと思います。
友達が同じことをされたら、相手の男性に怒ります。

ただ・・・なぜだかうらめないんです。

本当に好きだったんです。
人生初のひとめぼれしてしまったんです。
だから好きになったこと事態は、避けられなかったと思うんです。
なんだかある種の納得と言うか、諦めがあるんですよね。
どうやっても避けられなかったよねっていう気持ちです。

彼はなんであの時手を繋いだのでしょうか。
もし結婚前に遊んでおきたいのであれば、もっと分かりやすく積極的だったと思うです。
なんだか優しい、恋人のような繋ぎ方でした。
そこから連絡が途絶えてしまったことも、良く分かりません。

彼の連絡先は消しました。
しばらくは取っておいたのですが、私から連絡を取ることはないだろうなと思ったのです。
なんて声をかけていいのかも分からないです。
けれども保護したメールを消せないのは、まだ私の中にはっきりと彼がいるからなんでしょうね。”



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